SOLAR-C

推進体制

SOLAR-Cは日本が主導し、米国と欧州各国の参加を得て実施する、国際協力衛星計画です。

01. 国内の体制

SOLAR-Cは2020年代中頃の打ち上げを目標に、日本が主導し、米国(NASA)と欧州各国(ESAおよび各国の宇宙機関)の参加を得て実施する国際協力衛星計画です。国内(図1)はJAXA宇宙科学研究所(ISAS/JAXA)と国立天文台が中核となり、衛星および搭載される観測望遠鏡EUVSTを開発します。ISAS/JAXAが本計画の全般を統括して推進します。また、「ひので」衛星搭載望遠鏡の開発実績や経験が豊富な国立天文台は、望遠鏡の開発を主導し、衛星システムや海外が主導する分光器の開発にも貢献します。

飛翔後の衛星科学運用はISAS/JAXAにおいて、国立天文台や全国の大学研究者の協力を得て実施されます。地上にダウンリンクされた観測データを較正したり、データ解析を行う環境を全国の研究者に提供するサイエンスセンターを名古屋大学宇宙地球環境研究所(ISEE)が運営します。京都大学付属天文台は、SOLAR-Cと協働して行う国内外の地上観測をコーディネートします。また、東京大学理学系研究科の研究グループは、全国の理論研究者を取りまとめて、SOLAR-Cが取得する観測データを解釈する上で重要となる数値計算の連携を主導します。また、本計画は国内の太陽研究者コミュニティーである太陽研究者連絡会(会員約200名)から「最優先に実現するべき計画」と位置づけられています。

図1:SOLAR-Cの国内推進体制。
図1:SOLAR-Cの国内推進体制。ISAS/JAXAと国立天文台が主体となって装置開発を行い、名古屋大学ISEEにはサイエンスセンターを設置します。全国の大学や研究機関(核融合科学研究所・東京大学・京都大学・防衛大学校・ 新潟大学など)は、データ解析・科学観測運用・地上観測・数値計算など面で本計画に参加し、これらは国内太陽研究者コミュニティーの総意を得て推進されます。©︎JAXA/国立天文台

02. 海外の体制

SOLAR-C計画には欧州(ESAおよびドイツ・フランス・イタリア・スイスの各国宇宙機関)や米国(NASA)が参加しています。欧米の研究機関は分光器部分のコンポーネントを製作し、EUVST装置のインテグレーションおよび評価試験は海外施設を使って日本と海外チームが合同で行います。欧州の各国宇宙機関からは、参加に関する意向表明がJAXAに提出され、各研究機関での技術検討への支援が行われています。なお、2017年7月にNASA、ESAおよびJAXAが合同で組織した検討チーム「Next Generation Solar Physics Mission - Science Objectives Team (NGSPM-SOT)」が、2020年代に優先的に実現すべき宇宙からの太陽観測に関する答申書を提出しました。この中で、本計画は最優先で実現すべきミッションと位置づけられています。